
沖永良部島の現場近くのサトウキビ畑、パパイヤ、菜の花、サトウキビの穂
埼玉県の下水道管老朽化による陥没事故。下水道は大都市から整備されたので、都市部から経年劣化の調査を橋梁点検と同じように進めないといけないのでしょう。我が社も下水道の設計をしますが、新たな施設から幹線下水道管に接続するとき、人孔の鉄製ステップがボロボロで使用できないこともありました。下水道管がコンクリート管の場合は下水からの硫化水素で管上部が腐食する場合が多く、今回みたいな事故が発生したと考えられます。それにしても、50年位前に都市部の道路下10m位に大口径の下水管を張り巡らせた技術力はすごいですね。
道路、上水道、下水道、港湾、コンクリート構造物、農業施設等インフラの新設・更新で土木の仕事は無くならないでしょう。建築と土木の施設更新は少し異なり、建築は住人が仮住まいをして建物を撤去し新築することが多いのですが、土木は更新する施設を使用しながら新たに施設を造り、切り替え後に古い施設を撤去することが多いです。現在利用している人々に最小限の負担で切り替えられるように工夫することも技術です。
私は若い社員からの設計協議と図面や数量チェック依頼は全て対応します。私の技術を継承することと、若い技術者の技術力向上と確認のためです。だいぶ技術力を付けてきたと感じたときは嬉しくなります。この春、我が社は創業35年になりますが、この業界ではペイペイです。そのため利益よりも技術力を身につければ生き残れると思いやってきました。受注量を増やしたいのですが、無理して受注するとあらゆる検討やチェックがおろそかになり「山下はこんな設計をしたのか」と言われたくありません。小さな会社ですが、あそこに頼むと安心だと言われる会社になりたいです。